パナシアでは、弊社エグゼクティブ・アドバイザーの林健一氏を講師に迎え、毎年、下記のセミナーを開催しております。今年度もセミナーの開催が決まりましたので、以下に日程を含む開催要領をご案内いたします。ご確認のうえ、参加をご検討いただけますと幸いです。
・ わかりやすい文章の書き方
・ 治験総括報告書の作成方法
・ Common Technical Document(CTD)第2部の臨床部分の作成方法
各セミナーのお申し込みの受付は7月頃より開始する予定です。詳細は7月初旬に本Webサイトに掲載するとともに、弊社とお取り引きのある皆様には別途メールでもご案内いたします。
セミナー開催要領
■ 講 師: 林 健一(株式会社パナシア エグゼクティブ・アドバイザー)
■ 対 象: 医薬品の開発や承認申請に関与する方
■ 定 員(各セミナー): 50名
■ 受講料(各セミナー1名あたりの料金):
一般 50,000円(税込55,000円)/弊社登録フリーランサー 25,000円(税込27,500円)
■ 開催方法: Zoomウェビナーを使用したライブ配信セミナー
※ 本セミナーはライブ配信のみとなり、録画の配信は予定しておりません。何卒ご了承ください。
■ 各セミナーの開催日程:
セミナータイトル | 開催日程 |
わかりやすい文章の書き方 | 2025年9月24日(水)、10月1日(水) |
治験総括報告書の作成方法 | 2025年10月22日(水)、29日(水) |
CTD第2部の臨床部分の作成方法 | 2025年11月19日(水)、26日(水) |
※ 各セミナーとも2日間に分けて開催し、講義時間は約3時間(13:00~16:00)となる予定です。いずれのセミナーでも、講義終了後にご質問をお受けいたします。
■セミナーテキストの配付方法: PDFをメールで配布
※ PDFの複製及び転送は固くお断り申し上げます。また、PDFはセミナー参加者の個人用フォルダに保管し、参加者以外がアクセスできる共有フォルダへの保管はお控えくださるようお願い申し上げます。
【セミナーの開催に際して(セミナー講師・林 健一)】
このたび、医薬品の開発や承認申請に携わる方々を対象としたセミナーを開催することとなりました。開催するセミナーは「わかりやすい文章の書き方」「治験総括報告書の作成方法」「CTD第2部(臨床部分)の作成方法」の3つで、各セミナーとも3時間の講義を2回実施する構成にしております。各セミナーは単独で受講することが可能で、すべてを受講する必要はございません。
いずれのセミナーでも、基本に立ち返った解説に重点を置きます。すなわち、文章の書き方を解説する際には、「どうすれば読者に情報が伝わるか」という視点でポイントを整理します。また、治験総括報告書やCTD第2部(臨床部分)の作成方法を解説する際には、単に記載例を示すのではなく、「規制当局の審査員が臨床試験成績を評価する際にはどのような情報に注目するのか」を整理しながら、治験総括報告書や臨床概括評価、臨床概要の構成が理解できるようにいたします。
このため、3つのセミナーは医薬品の承認申請資料を作成する方々だけでなく、資料をレビューする方々や、医薬品の開発や承認申請に必要な知識を身につけたい方々にとっても有用ではないかと考えております。特に、「わかりやすい文章の書き方」は、申請資料だけでなく、メールも含めた文章の書き方全般に役立つ内容となっております。
【各セミナーの内容】
(1) わかりやすい文章の書き方
1日目は、最初に情報を伝える際の基本原則を整理します。その後、読者が情報を誤解しかねないセンテンス(文)の問題点を示し、誤解を招きにくい書き方を解説します。続いて、センテンスとセンテンスのつながりをよくするための留意点、文書全体を通してキーワードを一貫することの重要性を解説し、最後に文章を書く際に参考となる指針をご紹介します。
2日目は、根拠と主張(結論)の関係を身近な例を用いて示した後、読者が情報を理解しやすいパラグラフの書き方を解説します。あわせて、論理的な文章を書くための参考となるよう、論証の基本構造をご紹介します。さらに、効率的に文章を見直すためのエディティング技術を解説するとともに、この技術を応用した文書のレビュー方法をご紹介します。
1日目・2日目のいずれも、講義の途中に演習の時間を設け、わかりにくい文章を参加者自身で書き直していただきます。
プログラム
9月24日(水) | セミナー1日目 |
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13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・業務で文章を書く際の基本原則 ・わかりやすいセンテンスの書き方(演習あり) ・センテンスとセンテンスのつなぎ方 ・文書全体を通した用語の一貫性 ・参考:公用文のスタイル |
16:00-16:15* | 質疑応答、株式会社パナシアからのご案内 |
10月1日(水) | セミナー2日目 |
13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・根拠と主張(結論)との関係 ・わかりやすいパラグラフの書き方(演習あり) ・承認申請資料への応用 ・体系的なエディティング技術 ・用語の使い分け、略語の使い方 ・エディットとレビュー |
16:00-16:10* | 質疑応答 |
* 終了時刻は、質疑応答の状況によって若干変動する可能性があります。
(2) 治験総括報告書の作成方法
人工知能の技術を用いた文書の自動作成が急速に進む現在、治験総括報告書の執筆者に要求される能力は、正確なコピー&ペーストでテンプレートを文章や図表で埋めることから、「規制当局の審査員が臨床試験成績を評価するためには、どのような情報が必要か」を理解した上で全体を仕上げることに変わりつつあります。幸い、「治験の総括報告書の構成と内容に関するガイドライン(薬審第335号)」には、臨床試験成績を評価する際の留意点が盛り込まれており、薬審第335号をきちんと理解すれば、審査員が要求する情報を効率よく記載できるようになります。
以上を踏まえ、本セミナーでは、各種のガイドラインを適宜参照しながら、背景も含めて薬審第335号の内容を解説し、試験デザインや結果を記載する際のポイントが理解できるようにいたします。特に、「12章 安全性の評価」を記載するためには、安全性データの評価方法を理解することが必要ですので、関連するガイドラインの内容を要約した後、12章の書き方を解説します。
プログラム
10月22日(水) | セミナー1日目 |
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13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・臨床試験成績報告時の目標 ・外的妥当性と内的妥当性(バイアス、ばらつき) ・薬審第335号の解説 1日目は薬審第335号の1~9章を解説します。ここでは、臨床試験のデザインを記載する際のポイントを解説します。 |
16:00-16:15* | 質疑応答、株式会社パナシアからのご案内 |
10月29日(水) | セミナー2日目 |
13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・薬審第335号の解説 2日目は薬審第335号の10~13章を解説します。ここでは、臨床試験の結果や考察を記載する際のポイントを解説します。 |
16:00-16:10* | 質疑応答 |
* 終了時刻は、質疑応答の状況によっては若干変動する可能性があります。
(3) CTD第2部の臨床部分の作成方法
2001年6月に「新医薬品の製造販売の承認申請に際し承認申請書に添付すべき資料の作成要領」が通知されてから20年以上が経過しましたが、臨床概括評価や臨床概要の構成を把握することは今でも容易ではありません。このため、どうしても作成要領の細かな文言にとらわれてしまい、その結果、異なるセクションの記載内容が重複してしまうことにお悩みの方も多いと思います。また、本作成要領は2017年2月に改正されましたが、この改正は構造化されたベネフィット・リスクの評価方法を踏まえたものです。したがって、「2.5.6 ベネフィットとリスクに関する結論」を記載するためには、この評価方法の概要を理解することが必要となります。
以上を踏まえ、本セミナーではCTD第2部(臨床部分)の構成が理解できるようになることに重点を置き、1日目に臨床概括評価の書き方、2日目に臨床概要の書き方を解説します。また、臨床概括評価の書き方を解説する際には、実際の照会事項の事例を適宜交え、どのようなことが承認審査に要求されるのかがわかるようにします。一方、臨床概要の書き方を解説する際には、規制当局のウェブサイトに公開された申請資料の記載例を示し、具体的な書き方を把握できるようにします。
プログラム
11月19日(水) | セミナー1日目 |
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13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・薬生薬審発0202第1号の解説 1日目は、実際の照会事項の事例を適宜交えながら、臨床概括評価の書き方を解説します。あわせて、構造化されたベネフィット・リスクの評価方法も解説します。 |
16:00-16:15* | 質疑応答、株式会社パナシアからのご案内 |
11月26日(水) | セミナー2日目 |
13:00-16:00 (途中休憩あり) |
・薬生薬審発0202第1号の解説 2日目は、国内で承認された品目の臨床概要の書き方を適宜紹介しながら、臨床概要の書き方を解説します。 ・米国食品医薬品局のSummary Reviewの紹介 米国で承認された品目のSummary Reviewをご紹介し、ベネフィット・リスク評価の書き方のポイントを解説します。 |
16:00-16:10* | 質疑応答 |
* 終了時刻は、質疑応答の状況によって若干変動する可能性があります。
【講師略歴】:林 健一 氏
■ 所 属
株式会社パナシア エグゼクティブ・アドバイザー
アラメディック株式会社 代表取締役
東京大学大学院医学系研究科 非常勤講師
■ 略 歴
東京大学薬学部卒。製薬企業で臨床試験の統計解析・新薬開発のプロジェクトリーダー・医薬品の承認申請資料作成業務を担当した後、2007年に開発業務受託機関「アラメディック株式会社」を設立し、代表取締役に就任する。さらに、2019年4月付で株式会社パナシアのエグゼクティブ・アドバイザーに就任する。現在は、医学論文の投稿用原稿の作成業務や承認申請資料のレビュー業務を受託している。あわせて、臨床研究方法論やメディカルライティングなどに関する講義を大学及び製薬企業で実施している。
林氏によるコラム「ライティング徒然草」を本サイト内に好評掲載中です。
CSRやCTDの書き方の参考になる内容ですので、ぜひご覧ください。
申し込み方法
今年度の申し込み方法は、7月頃に本Webサイトに掲載する予定です。
なお、セミナー関連のお問合せは下記のセミナー事務局にメールでご連絡ください。
パナシア・セミナー事務局:seminar@panacea-mw.co.jp
以 上。